62ページ デスラーズパレス

この絵の面白いところは、完全にデスラーズパレスが崩壊しているのではなく、栄華を誇っていた頃の面影が微かに残っているところにあります。
そして、鉄壁の守りを誇る外殻の無惨な姿や、都市に淡く灯った明かりは、行く末の短さをも物語っているように思います。銀河の交差のすさまじい破壊力を見せつけていて映画のつかみとしては、最高の演出でした。ただこの銀河の崩壊も、デスラー総統が終盤で登場する件にしか活かされていなかったのが残念です。地球水没時の演出として使えれば良かったのですが。

この絵を初めて手にしたとき「(手前の外殻が書かれているセル画が)汚れてるな」と思いました。撮影時に汚れは極力落としたのですが、うまく落とせずそのまま重ねて撮りました。ですから、下に描かれているデスラーズパレスとその城下町(?)がくすんでしまうなとあきらめていましたが、カメラマンの腕が良く鮮やかに再現されているのを見てホットしました。外殻は、別に撮影して「ご自身で配置して欲しい」としても良かったのですが、ページの都合上載せたままになっています。外殻を外してみる朽ち果てたデスラーズパレスもなかなかの味わいです。

余談ですが、この絵の撮影後に判ったことがあります。撮影をする前は、毛のついたハタキのようなもので埃を取っていました。イメージボードや背景画にはこれでいいのですがセル画でこれをやると傷が付いてしまいます。長年セル画を保管したことのある方はわかると思いますが、表面についた当時の油分(?)や汚れ、重ねた部分のスレで透明部分が汚れてしまうことがあります。これを強引に取ろうとするとセル画に傷が付きます。
しかし、セル画を何度ゴシゴシ拭いても傷が付かない魔法のようなクロスがありました。不織布のような素材で使い捨て。小さなポケットティッシュのような形をしていて、しかも格安。元々は、カメラのレンズ等を拭くティッシュ(クロス)なのですが、効果は抜群!セル画の指紋取りやスキャナーのガラス面の汚れ取りに大活躍です。
さらに嬉しい効果が!なんと本書「Proud of YAMATO」のソフトカバーは、黒のPP加工で手に付いた油分で指紋がベタベタになりやすいのですが、このティッシュペーパーで拭くと、簡単に綺麗になります。是非ともご利用下さい。商品名は後ほど書きます。
最後に、デスラーズパレスは、デスラーパレスと設定資料に書かれていることもあります。