12月17日(土) 「偲ぶ会」開催

宇宙戦艦ヤマト・プロデューサー 西﨑義展氏が他界してから6年。

西﨑義展氏を偲ぶ会の第1回を船橋で執り行ってから5年の月日が経ちました。
未だ西﨑義展氏の遺した宇宙戦艦ヤマトの周囲は騒がしく、しかし、氏が残したかった本来の姿を我々が見いだすことは出来ていません。

本来なら氏が旅立った11月7日に「西﨑義展氏を偲ぶ会」として、ファンの想いを語る場を作りたかったのですが、諸般の事情があり、今回は、生を受けた12月18日の直近である12月17日に「偲ぶ会」を執り行うことと致しました。

今回は、最新の宇宙戦艦ヤマトを取り巻く環境、そして拙書「追憶~僕が見た人間『西崎義展』~ 後編」を手にあれこれとみなさんと共有できればと考えております。

■日時
2016年12月17日 土曜日 
13時より
■場所
東京・上野
■参加費
会場費、飲食代均等割
■持ち物
思い出話
※参加資格は問いませんが、趣旨に賛同できない方はご遠慮いただきます。
※今回の「偲ぶ会」もご遺族、関係会社とは一切無関係です。

宇宙戦艦ヤマト2199の続編 発見さる

余り評判の芳しくなかった「宇宙戦艦ヤマト2199」の続編ができるという。もう、リメイクだかリブートだかわからないが、原作(1974年に製作された宇宙戦艦ヤマト)の世界観を蹂躙するのは勘弁して欲しいと思う。
2199で再認識したのは、宮川音楽の素晴らしさとCGを使うと映像が綺麗になるという2点だけだ。
西﨑義展氏は、宇宙戦艦ヤマトは、ドラマ、音楽、映像の3つがひとつになって成功した作品だと言っていたが、正直2199のストーリーは破綻していた。だから、スターウォーズやガンダムの新作をみるにつけ「宇宙戦艦ヤマトは過去の遺物だ」と言われてしまうのである。
2199を見ていて感じるのは、宇宙戦艦ヤマトのコンセプトが今の空気感とマッチしないのではなく、物語を作るセンスのなさが「宇宙戦艦ヤマト」自体を過去の古くさい世界へと引きずり込んでしまっているのだ。
スターウォーズも宇宙戦艦ヤマトもほぼ同世代で、同じ枠で語られていた。
なぜ、今、同じ土俵で戦えないのか、よく考えて欲しい。

作品を見て感じるモノは人それぞれだと思う。2199を愛する人もいるだろう。
だが、私には「なぜ、こんなにいい素材があるのに……」と思ってしまうのである。

やはり、「銀河鉄道999」「宇宙戦艦ヤマト」などのSF漫画、アニメーション映画で、現在に続くクールジャパンの基礎をつくった松本零士氏をおいて救える人はいないと考える。

思い出した

YAMATO SOUND ALMANAC 1974-1983「YAMATO MUSIC ADDENDUM」の1枚目を聞いていて思い出したことがあります。
音響監督の田代氏と話しをしていた時に、宇宙戦艦ヤマトのBGMとして有名な川島和子さんのスキャット、いわゆる「無限に広がる大宇宙」という曲は、「メロディーラインはユニゾンにしてくれ」と発注したんだと言っておられました。
ちょっと記憶が曖昧ですが女性ボーカルと弦楽器のユニゾンだったかなぁ。(前にも書かなかったかなぁ)

田代氏は、復活篇で唯一西﨑監督に意見を言えた方で、戦闘シーンの音楽について熱心に説いておられたのも記憶に残っています。
「戦闘シーンは、こんないい方をすると不謹慎だけど、もうすこしワクワクするような曲を付けないとダメじゃ無いか」というようなことを仰っておりました。一言私から付け加えることがあるとしたら、そういう音楽を付けるような方向性を企画書に書いていたのは、当の西﨑義展氏だったと思います。

本物のカットモデル発見!

ヤマト全盛期の頃に作られた、宇宙戦艦ヤマトのカットモデルは2隻(3隻?)ありますが、本物は1隻しか残っていないようです。カットモデルに関しては、こちらが本物だと思います。当時を知るファンが艦橋を見れば、展示してあるモノが本物だとわかるはずです。色も違いますしね。なんで今まで気が付かなかったんだろうと反省しています。

やはり松本零士氏は、大切に保管されていたのだなと、今更ながら気が付きました。今年の夏には、本物を見に行こうと考えています。

 

2199について聞いてみた

今日、2199を見たという友人と話をした。妙に盛り上がった。

私は、2199をあまり見ていないことは以前にも書いたとおり。全体の1/3程度の話数しか見ていないと思う。どうも、真顔でみていられないのである。全体を見渡さず、枝葉末節ばかりに目がいき、変なところを作り込んでいるような気がしてならないのだ。

ヤフオクの便利な機能に「アラート」というものがある。『宇宙戦艦ヤマト』というキーワードを設定しておくと、キーワードを含んだ商品が出品されると提示にまとめてリスト化して送ってきてくれる。その中に妙な絵はがきのようなものが混ざってくる。いわゆる「萌えキャラ」のようなキャラクターだ。なぜ宇宙戦艦ヤマトに萌えキャラ(死語?)を登場させたかは知らないが、そんなキャラクターをヤマトファンが欲しがっていると思ったのだろうか?まさか、萌えキャラ(死語!)で新規顧客を取り込もうなんて感がえるほどスタッフも浅はかではないと思うが、見るに堪えない。漏れ伝わったところによると某偉大な漫画家でありアニメーターである方も不思議がっていた、というよりお怒りだったと聞く。カラオケ大会を彷彿とさせるOPの全員斉唱は意味がわからない。ひとつの楽曲として主題歌を大切にしていないように思う。

昭和49~50年当時、ヤマトは諸事情で打ち切りが決まり予定話数が減っていったし、宇宙のことだってわからないことがいっぱいだったから、どうしても全体としてみれば不都合な部分があるのは致し方ない。とやかくいうよりも、普通にヤマトをリメイクして欲しかった。多少の味付けはしても、毀誉褒貶(きよほうへん)相半ばした状態にならないようにして欲しかった。スターシャが波動砲を認めないのは意味がわからない。旧作では「自分たちのチカラできてください」と言っていたのは何だったのだろうか。西遊記において、天竺への取経を目指し、苦難を乗り越え結果として受け取ったものには、それなりの意味があった。その過程に問題があったからといって経典を授かれなかったかといえばそうではない。

2199の続編もあると聞く。地球人類は、波動砲エンジンが作れないからアンドロメダなどの新造戦艦は初めから弱小戦艦として登場するということだろうか?映画「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~」では、ヤマトを凌ぐ新造戦艦アンドロメダが白色彗星と対峙し、敗れ去ってしまうことで敵側のスケールの大きさが表現されていた。2199においてもガトランティス帝国よりガミラスの方が強大であるような描き方をしていたのも気になる。弱い敵を倒しても、それは単なる弱いモノいじめに過ぎない。

もう、あかーん。2199見るしかない。私と一緒に2199をみてくれる人は、(強く)こちらをクリック!

『追憶』 イントロダクション

tittle私が、なぜ西﨑義展氏のことを書こうと決めたかといえば、アニメーションというジャンルの映画の価値を限りなく昇華させた人間として、誰もが知っている表の部分とは別の面を知り得たからに他ならないからだ。

これはプライバシーの暴露ではなく、人間として魅力的に思えた部分が、氏の持つ独特な負のイメージを十分に払拭してくれると確信しているからだ。1999年の6月に氏からの手紙を受け取り、2007年の夏以降2010年の父島まで、朝のお迎えから製作現場、あるいはプライベートな旅行、そして帰宅して就寝するまでを付き添った私でなくてはできないことだと思う。

内容の半分をこのブログに掲載した時点で書籍化することを前提としている。西﨑義展氏はことあるごとに「恥を知れ!」と教誡することがあった。それは育てられてきた品位ある家庭環境に由来する言葉だと思う。数多く聞いた言葉の中から特に印象深い意味を持っていたように思う。

どん底の中で、思ったことだという。「今、自分自身がなにをして、どこに向かっているのか?わからないとは言わせない。恥を知れ!」

『追憶』 ~僕の見た人間「西﨑義展」~

追憶
~僕が見た人間『西崎義展』~

Intoroduction

今回の「追憶」は、私の回想形式で書いていこうと思う。
それゆえ、時間軸は飛び飛びで配慮なく前後する。
トピックスの変わり目で心を入れ替えて、もとい、心を切り替えてお読みいただければと思う。なぜこのようなスタイルを取らせていただくかといえば、この回想が、西崎氏の最期を記すためのものではないからである。最後のページに悲しい結末が書かれていては、悲しい思い出しか残らない本になってしまう。
西崎氏は、母親の命日に、私に向かって「キリスト教は、最期は天国にいけるから、明るくて構わないんだ」と言っていた。
だから、明るく終われるよう書いていければと思う。
なお、私の記憶を頼りに書いているので事実と食い違う部分もあるかと思うが、その場合は正確に記憶している方の内容が正しいので、そちらを優先してほしい。
本書を執筆するにあたり、ご自身の大切な時間を費やしして協力してくださった方々に深く感謝する。

西崎義展氏の誕生日とスターウオーズ

スターウオーズの映像が今年の中頃に公開され話題となった。そしていよいよの公開である。世界的に大人気である。その人気に誰も異論はないと思う。アメリカでは劇場公開日には会社を休んでも構わないといわれるくらいの社会現象である。

振り返って私たちの宇宙戦艦ヤマトである。劇場版最終作となった復活篇以来、大した話題もない。ましてや40周年記念という大切な節目でも何もなかった。

なぜ、スターウオーズは公開から40年近く経っているのに人気があるのに、SFブームの火付け役となった宇宙戦艦ヤマトは、地味に沈黙しているのだろうか?残念でならない。

宇宙戦艦ヤマトには常に話題を作り出す仕掛けがあった。フェリーにファンを乗せてクルーズを楽しんだり、ファッション業界で活躍するデザイナーを起用したり、沢田研二にエンディング曲を歌ってもらったり等々。

今は微塵も見当たらない。

宇宙戦艦ヤマトには話題を生み出す力がなくなったのだろか?