7月18日 『FNSうたの夏まつり』

「週刊新潮」8月25日号より

 7月18日放送のフジテレビの音楽特番『FNSうたの夏まつり』
 その裏側で何が起こっていたか、が記事になりました。

中吊り

 48,46グループからメンバーを選抜し、一夜限りの「ドリームチーム」を結成したことが話題となりました。そのドリームチームが歌う楽曲を、当日、視聴者が持つリモコンの「dボタン」やスマホによって視聴者投票で決めることになりました。しかも楽曲は当日発表。
 投票の結果、4月6日発売の欅坂46のデビューシングル『サイレントマジョリティー』が『恋するフォーチュンクッキー』を上回り1位となったのです。

選抜チーム

 そこから指原莉乃の問題が持ち上がったようです。
 それは、彼女が1位を獲得した『サイレトマジョリティー』を歌いたくない!『恋する~』を歌いたい!と大暴れしたというのです。
 なぜなら、『恋する~』は、指原莉乃が初めてセンターをとり、なおかつミリオン越えをした記念すべき楽曲であり、相当深い思い入れがあったからに他なりません。それが、デビュー半年も満たない新人グループの楽曲に抜かれ、それを歌わなくてはならないのです。

 記事によれば「なんで欅坂の曲を歌わないといけないの!?」と怒り心頭。制作サイドに対し、自分がセンターを務めたAKBの「恋するフォーチュンクッキー」(キングレコード)に替えるようにゴネ、小嶋陽菜もこれに同調して現場は大混乱。結局、なんとか本番にこぎ着けたが、指原は説得に当たったスタッフやレコード会社の担当者らに「この話を外に漏らすんじゃないよ!」と、捨てゼリフを吐いたというのです。

 私は、その気持ちよくわかります。
 そりゃ、そうだよね。という感じです。

欅からの2名

 ここで三つの疑問が浮かび上がります。

 一つ目が、欅坂から選ばれたのが、サイマジョのモーセで先頭にいる2人(菅井様とあかねん)なのです。てちが営業時間的に出られないとしても、他のメンバーは現場にいました。振り付けに強いふーちゃんでも、まなかでも、誰でもよかったのにです。サイマジョが選ばれれば、勝手知ったポジションだし、確実に前に出られるのです。それにこの2人が、即興で他のチームの振り付けを覚えられるかといえば疑問です。サイマジョありきでの人選だったのかと疑わざるを得ません。

 二つ目の疑問は、なぜ『恋する~』が候補に挙げられていたか?です。他の楽曲でも良かったはずです。『365日~』は、山本彩の曲ですから、問題はありません。けれど、前述サイマジョが確定事項なら『恋する~』は落選が当然です。そこにいる指原が良しとするはずはありません。

 番組終了後、小嶋はTwitterに指原と同局の亀山千広社長との3ショット写真を、これ見よがしに掲載しているほどです。フジテレビと指原は強く結着していると。なのになぜ?

 三つめの疑問は、なぜセンターに生駒さんがきたのか?です。
 そりゃ、欅さんからは無理でしょうけど、なぜAKBからにしなかったのか?山本彩さんは、当日、他の楽曲でもかなりの数を歌っていましたから、いいとしても、なぜ指原莉乃にしなかったのか。
 謎は深まるばかりです。

 製作現場の裏は視聴者にはわかりません。投票数を操作してサイマジョにするのなら、『恋する~』は、明らかに選曲ミスです。制作側が投票数によって本当に選曲する気であったのなら、そして、『恋する~』になるという前提で人選をしていたのなら、これは市場を読み切れていなかったということに他なりません。記事の中で「ガチで選ばれた結果」と言っていますし。
 しかしながら、事前に予測しえたのは『恋する~』だったことも事実。

 よく考えてみれば……

 欅坂は、飛ぶ鳥を落とす快進撃を続けていますが、デビューシングルが売れたと言っても50万枚には達していません。それに結成から1年、活動を開始してから半年。一般人には対する認知度は、どう考えてもAKB48にはかないません。『恋する~』は、初週で133万枚の売上げた実力を持っています。※実購入数を考慮せず。

 ※実購入人数を単純に計算すると「サイマジョ」は、40万枚÷4種類(TYPE A,B,C,通常版)=大凡10万人が購入。『恋する~』は、133万枚÷7種類(TYPE A,K,B=限定版&通常版、劇場のみ)=大凡19万人が購入した類推されます。ひょっとするとAKBファンは、「ウサギとカメ」のうさぎのように余裕をかまして、あまり投票せず(スマホとdボタンなので大量押しもできない!)、新生欅ファンは真剣に投票しまくった結果、2倍近いいるファンを圧倒したのかも知れないです。
 

 以下引用
 投票は18時から18時30分までの30分間実施されたのですが、開始直後から『サイレントマジョリティー』が優勢でした。指原は、結果が出る前から早くもゴネ始めていて、現場スタッフたちは大慌てでしたね。まさか本当に、投票で決まった曲を替えろと言ってくるとは思いませんでしたから…。<中略>1階のスタジオの横にあるリハーサル用会議室は修羅場の様な雰囲気になりました。番組側が『ガチンコの投票結果を出している以上、絶対に替えられない』と強く主張すると、18時50分頃、指原もさすがに仕方ないと思ったのか、かなり不満そうに渋々振り付けの確認を始めました。

指原のツイッター

 <中略>この時の『ドリームチーム』メンバーたちのポジションとフォーメーションが不満だったからです。指原は最近、自分は持っていない、アイドルとしての上品さや清潔感を持っている乃木坂46、欅坂46を異常なまでに意識しています。<中略>この『サイレントマジョリティー』パフォーマンスでセンターだった乃木坂46生駒里奈が最前列に立ち、自分自身は『新入り』の欅坂46メンバーたちと一緒の2列目に追いやられたことが許せなかったのでしょう。この曲のサビの部分では、センター生駒が1人だけ立って前に出て、他のメンバーがしゃがみ込む演出があるのですが、『そんな無様な姿を映像に残すのだけは絶対にイヤだ』と暴れていました。運営幹部や秋元康総合プロデューサーの後ろ盾を使って、本番直前までゴネまくり、カメラの映し方を変えさせたんです。

 引用終わり

 なぜ、彼女がこれほど『恋する~』にこだわっていたのか。
 こんな状況を作り出してしまったのか。

 それは6月28日に放送された「UTAGE 夏の祭典!」(TBS系)から解ります。
 // 峯岸みなみが「さっしーは『恋するフォーチュンクッキー』で一生、生きていくって言っていて」と話し、指原は「もし卒業したらディナーショーで3回歌おうと思っていて、最初は普通にやって2回目はボサノババージョンにしたりして」と話しています。
 彼女にとって、人生で最大の思い入れがあるヒット曲なのです。

 それをうまく汲み取れず、候補リストにいれたフジテレビの運営方法が雑だったのではないでしょうか。
 そもそも、この番組は、延々と朝から夜まで続いたのですが、21時からテレビドラマを1本挟んだというのも、センスを疑う流れでしたね。

 ドリームチームと当日の様子はこちらを参考にしてください。