西﨑氏の愛した映画と名優(1)

前回、書きましたとおり、西﨑義展氏が愛した映画と名優達を書きます。

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この写真は、LDの「007 ユア・アイズ・オンリー」です。

西﨑義展氏が所有していた「汽船YAMATO」のリビングには、当然AV機器が設置され55インチの液晶テレビをはじめ、BR、DVD、LD、VHSとあらゆる記録メディアの再生が出来るようになっていました。DVDよりもLDの色味が好きだということで、DVDを購入しつつもLDをメインで鑑賞していました。

で、なぜ「ユア・アイズ・オンリー」かというと、父島へ向かう船の中、深夜まで映画を見ていたのですが、最後に見たのがこのLDだったのです。「007」は真のエンターテイメントだといいながらコレクションしていたLDを見ていました。2枚組のLDは、A面からB面へ自動でリバースはするものの2枚目への換装は人間が行わなくてはなりません。その頃、私は激しい船酔いでベッドに横になっていたので、床を這うようにしてリビングまでいき、LDを取り替えて寝室に帰りました。

好きな俳優は、ハンフリー・ボガードです。ハンフリー・ボガードが出ている映画は,殆ど揃えていて、特にお気に入りだったのは、●●●●●●●です。

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次回は、西﨑義展氏が選んで名画TOP5です。好きな作家、好きな映画。一番のお気に入りはわかりますか?

「さらば宇宙戦艦ヤマト」の謎のフィルム

16mmで作られた音声入りのフィルムですが、ちょっと様子が変です。全9巻で作られているのは劇場用の35mmフィルムと同じ構成ですが、3枚目のフィルムがアップになっている写真をよく見てください。フィルムは細かくカットされていて、テープでつないだ後が(編集した後が)残っています。とするとオールラッシュ用のフィルムか?と推測されますが、私には力不足で理解不能です。ご存じの方、お知らせください。お願い致します。mini_140723_2036mini_140723_2037mini_140723_2037不朽の名作 映画「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~」ですが、まだまだ隠れた資料はたくさんあります。ただし、これらの資料は死蔵されるのみ。残念でなりません。

次回は、「西﨑義展氏の愛した映画」と題して、私がプライベートで聞いた映画の話題について書きます。プライベートといっても、本人がネットにアップしてくださいと言っていたものです。

 

「さらば宇宙戦艦ヤマト」の資料

映画を作って公開するためには「映倫」の審査が必要です。予告編3本、本編1本の「映倫審査終了証」です。予告編は本編の枝番となっているのがわかります。今となっては、とても大切な資料です。

余談ながら、映倫の名誉会長と記されている高橋誠一郎氏の詳細はこちらをご覧ください。また管理委員長の有光次郎氏の詳細はこちらをご覧ください。芸術に造詣の深いお二人でした。mini_140716_1909mini_140716_1909

続いて、西﨑義展氏直筆のプロデユーサ-メッセージです。自身の手で映画を作り自身の手でメッセージを発信するのは、なかなか難しいことです。

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続いては、謎のベールに包まれていた「さらば宇宙戦艦ヤマト-愛の戦士達-」の制作費(見積書)です。さすがに企業秘密なので数字はお見せ出来ませんが、詳細な見積もり(当然か?)が出されていて、どのようなことが内部で行われていたのかを知る手がかりにもなります。漠然と「制作費○○○億円!」と言われてもピンときませんが、なるほど、この作業にはこれくらいの費用がかかるんだ、とか、1カットのおおよその金額、1つの作業についての金額などを知ることが出来る非常に興味深い資料です。

ところで「さらば」の総制作費っていくらか知ってましたか?※見積書のタイトルは「宇宙戦艦ヤマト」ですが日付を見て頂くと分かりますが「さらば」です。

mini_140716_1915 歴史的価値のあるこれらの資料は、死蔵されるのみ。残念でなりません。

 

 

 

謎の1週間

JAVNから発売されたシャロンストーンさん主演の「血と骨」。興行収入は残念な結果になりましたが、本人的には、大好きな船の上で彼女と良い結果を残せたそうです。で、その中のプライベートショット!と思わせるような写真があったので掲載します。が、全然プライベート写真ではなく、暑中見舞い(?)のはがきに使われていた写真でした。同人誌にも掲載されるほどメジャーな一枚です。一般的な印刷物にもなっていますし特に肖像権を気にする必要はないのですが、なんとなく目線(顔線?)が入ってしまいました。mini_140714_1327次は、「宇宙空母ブルーノア」の発表会?の写真ですが、よく見るとあぐらをかいています。詳細をご存じの方、お知らせください。mini_140714_1344

余談ながら、西﨑義展氏は記録を残すことに使命を感じていたようです。宇宙戦艦ヤマトがテレビ放映された時から取材を受けた週刊誌や新聞などの切り抜きは殆ど残っています。丁寧に切り抜かれてアルバムに保存されているのですが、このような本人の写真、イベントも含めその数は段ボールで20箱以上にのぼります。

まだまだ続きますよ。

 

宮川泰氏から、劇場公開記念、20世紀の白鳥の湖

宮川泰氏が作曲し、佐々木いさお氏が歌う「白い風」を宣伝していました。このジャケット、どうみてもパックランドみたいなんだけどどうなんでしょう。一度CD化されているようですから聞かれた方もいることでしょう。mini_140714_1315次は、西﨑義展氏が愛したホーマットイーストと赤坂七番館の販売用パンフレットです。B4版の豪華な作りです。mini_140714_1313次は、私たちの前に初めてスクリーンで公開された「宇宙戦艦ヤマト」の製作発表会の一部です。まだ誰も座っていない椅子と、松本零士氏も共同で会見する様子です。西﨑義展氏は、このように全ての会見やイベントの写真を保有しています。そしてその招待状です。mini_140714_1323 mini_140714_1323mini_140714_1325

 

本日の最後は、アニメの音楽だけでも立脚出来ると証明した不朽の名作「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」の製作発表と、輝かしいセールスを称えた表彰式、そしてアルバムを手に取りインタビューに答える西﨑義展氏です。「20世紀の白鳥の湖」が与えたインパクトはその後数十年経っても人々の心に深く刻み込まれています。mini_140714_1343

 

※全ての写真は、複製防止のため色味を変えてあります。

 

 

 

さらば貴重な資料たち

さらば宇宙戦艦ヤマトの清刷り(きよずり)です。この清刷りを使えば当時のポスターや書籍のタイトル文字が再現可能になります。※清刷りとは、ロゴなどの色や形の標準となる見本を、平滑白い紙印刷したものを指します。

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次に本家「宇宙戦艦ヤマト」のタイトル文字の清刷りです。よく見て頂くと分かりますが、黒マジックで塗られていることがわかります。「宇宙戦艦」の文字も手書きです。写植ではありません。

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次は、さらば宇宙戦艦ヤマトの製作発表記者会見の招待状です。5月24日(水)午後1時半から執り行われました。

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そして、完成後の特別披露試写会(今でいうプレミアム試写会かな?)のチケットです。このチケットは印刷サンプルで色が少し派手目なので実物は色を抑えるということが裏側に書かれています。

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今日は、これまで!

 

貴重な(退蔵される)資料(4)

『我が心の不滅の艦 宇宙戦艦ヤマト胎動編』にて、宇宙戦艦ヤマトが受賞した輝かしい実績として一部の楯が紹介されていました。しかし、実際に受け取った盾や賞状は他にもたくさんあります。

さらに(その一部ですが)紹介します。その4。

_さらば_朝陽ソノラマ_79_4 (2) _さらば_朝陽ソノラマ_79_4 (1) _さらやま54_1_23 _さらやま54_1_23(2)

貴重な(退蔵される)資料(3)

『我が心の不滅の艦 宇宙戦艦ヤマト胎動編』にて、宇宙戦艦ヤマトが受賞した輝かしい実績として一部の楯が紹介されていました。しかし、実際に受け取った盾や賞状は他にもたくさんあります。

さらに(その一部ですが)紹介します。その2。

_VAP _オールナイトニッポンドラマ_55_7_28 _ゴールデングローブ (2) _ゴールデン賞レコード部門 (1) _ゴールデン賞レコード部門 (2)

貴重な資料の一部(2)

『我が心の不滅の艦 宇宙戦艦ヤマト胎動編』にて、宇宙戦艦ヤマトが受賞した輝かしい実績として一部の楯が紹介されていました。しかし、実際に受け取った盾や賞状は他にもたくさんあります。

さらに(その一部ですが)紹介します。

@東急レクレーション_53_4_27 _4時間生ドラマニッポン放送 _オリコン (2) _オリコン (1)

貴重な資料の一部(1)

昭和49年に放映された「宇宙戦艦ヤマト」のオープニング絵コンテの一部をお見せ致します。

権利の関係上、宇宙戦艦ヤマトそのものが描かれたところはお見せ出来ません。あしからずご了承ください。

右が松本零士氏が描かれたコンテ。左が決定稿。右が松本零士氏の描かれたOP用絵コンテで、円形のレーダーが反応して、宇宙戦艦ヤマトが登場するように描かれています。何種類かの候補が描かれています。左側は決定稿です。決定稿も同じようにレーダーに反応してから宇宙戦艦ヤマトが登場します。つまり松本案、決定稿のどちらを見ても、赤茶けた土の中から姿を現すシーンは描かれていません。

そして、松本零士氏のコンテを何枚かめくっていくと驚愕の事実が!なんと!1枚だけ煙草の灰で「焦げ穴」が出来ているではありませんか!あれほどスタジオは禁煙だと言ったのに!という感じで、このコンテからは今でも煙草の香りがします。

あ、たばこだ!

余談ですが、第1作目、「さらば」の絵コンテ用紙は黄色です。皆さんが、書籍や映像特典として見ている絵コンテはコピーなので白黒になっています(当時のコピー機の性能から鉛筆の線はボールペンのようになってしまっています)。鉛筆で描かれたコンテには、クリエイターの息づかいが感じられます。

これほど歴史的に貴重な資料を、皆さんにお見せ出来ないこと、本当に悔しく思います。残念でなりません。たくさんのクリエイターの方達が書き残された貴重な資料が死蔵される事態になることは、世界的なレベルで後進のクリエイターや今後生み出される作品の損失になることは間違いがありません。

たった一人の私利私欲のための判断が及ぼす世界的損失を悔い改めて欲しいと願ってやみません。