25ページ ワープ中の第一艦橋

ワープ中の第一艦橋です。
ワープ中だと世界がゆがむようです。そして、理由はわかりませんが服が脱げるようです。「さらば~」でユキのシルエットが白く光ったときに「もしや?」と想像した人はいませんでしたか?
今回のコンテマンは、安彦氏です。富野氏ではありません。そこが違うのかも知れません。よく考えたら、その後「機動戦士ガンダム」で一世を風靡するお二人ですね。ワープシーンでは縁があります。
絵を見て頂くと判りますが、青の中に微妙な赤が混じっていますね。美しい色合いです。そして、この絵の一番残念なところは、中央に古代君が座り、そこから左へ向かってPANしてしまうことです。古代君の右側もしっかりかいてあるのにもったいないです。
カットとしては成立しなかった右側ですが、是非ともご覧ください。しっかりとメーター類も描き込んでありますから。

24ページ 第一艦橋

言わずと知れた第一艦橋です。
3次元を表すためにレーダーが2つになったそうです。通称オッパイレーダー。
そういえば七色星団の時にも描きましたが、七色パンティーにしても、オッパイレーダーにしても、妙にエッチです。そういうエロイ感性の集団が作った作った作品なんでしょうか?
少々幻滅です。
そういえば、90ページに掲載されているユキも怪しいですね。
あ、第一艦橋です。
広さ的には、第1作目よりも広さを感じます。一番広いのは「永遠に」ですよね。本物の戦艦大和は、四畳半ほどしかないということですから、かなり広くなりましたよね。
天井には巨大なビデオパネルがあります。余談ですが、2009年に復活編が公開されました。2007年から制作を始めたのですが、ヤマトスタジオ(スタジオ雲雀の7階)に入ったときに、画像チェック用にと(色味などではなく動きを確認するため)52インチのアクオスを購入しました。当時は、50万円を切るのが精一杯でしたが(1インチ1万円!)、あれから4年近くたった現在(後々に読み返すこと考えて2012年の5月とかいておきましょう)では、家電量販店で在庫限り!という52インチは20万円を余裕で切っています。しかも3D対応だったりしますし、シャープならクアトロンだったりします。すごい下落幅ですね。で、第一艦橋の天井に取り付けられているビデオパネルは、何インチなんでしょうね。300インチくらいはありそうですね。ヤマトは戦艦ですから、戦闘中や被弾したときクルーを傷つけてはいけないので安全性を考慮して、紙のように薄くて軽く壊れにくい有機ELあたりを使っているのでしょうか。Youtubeとか見られるんでしょうか?Yahooなんかで検索とかできるんでしょうか?
Yahooで相原君が「地球 状況」とか検索しちゃったんでしょうか?
あ、第一艦橋です。
今回、撮影に当たり、ビデオスクリーンと、そのほかの窓には何も入れずに「素」のまま撮影しました。現状を見て貰うのが優先です。ですから、セロテープの痕なんかも消すことは可能なんですが、あえてそのまま(決して手抜きではありません!)にしてあります。今度、機会があったら「宇宙」とか入れて撮影してみますね。

22,23ページ ドックに眠るヤマト

ちょっと情けなく見えるヤマトですが、制作の裏側はこんな感じなんですね。
せっかくバラバラの状態で保存されていたので、そのまま掲載することにしました。艦底部と右側のデッキ部が描かれたページを切り取って、写真の通りに並べてみてください。そして映画のように動かして楽しんでみてください。そして画面に写らない部分まで描かれている余白を楽しんでください。スタッフの苦労には頭が下がります。
ちなみに、サンプルとして載せた写真の上は、35mmフィルムからです。すごく青いですね。
下の写真は、古代のセルを載せて撮影したものです。
6ページ、7ページでお判りいただけたと思いますが、セル画が乗ると色味が変わってしまいます。
私の手元には、本当にグレーで描かれたヤマトがあります。

20,21ページ アンドロメダ銀河

映画「さらば宇宙戦艦ヤマト~愛の戦士たち~」の冒頭で姿を見せたアンドロメダ星雲。
20ページ目の全体像は、スクリーンで見た物と全く同じように見えましたが、21ページのアップは正直わかりませんでした。
色合いが全然違いますね。
ただし、ヒントとなるのは「パーフェクトマニュアル」の「さらば~」のページです。いろいろとコラージュされていてよくは見えませんが、これだと判ります。ただし、「パーフェクトマニュアル」は35mmフィルムからですから、こちらより解像度が劣ります。
(私は35mmフィルムからスキャンした、ざらざら感のある画像が好きなんですが)
いずれにせよ、「さらば~」の冒頭の2カットをお見せできたのがうれしいです。
余談ですが、「さらば~」に関しては、今回未公開カットがいくつかあって、ちょっと興奮しますよね。実は、かなり出し惜しみ(?)しまして、まだまだ未公開カットは存在しています。
それと、1000ページを超す膨大な量の絵コンテには、フィルムにすらなかったカットが多数あって、非常に興味をそそられます。
そこから、映画として鑑賞に堪えられる時間に短縮したもの(それでも、まだまだカットを必要とした)が、「ひおあきら」さんのコミックとなっています。
書いたついでなので、もっと書かせて頂きますが、「ひおあきら」版のラストでヤマトがものすごい爆発をしていますよね。映画では、遙か彼方での爆発でした。「ひおあきら」さんが大袈裟に描いたなぁと当時は思っていたのですが、絵コンテと、未発表フィルムでその謎が解けました。
倉庫の片隅に眠っていた未公開フィルムには、エンディングが他にもあって、画面いっぱいに爆発が広がるシーンもありました。
(最初の)絵コンテでは、爆発は宇宙全体に広がるほどのすさまじい物でした。この辺は、コバルトシリーズの小説版にも反映されています。
ですから、「ひおあきら」さんのコミックにもコンテを忠実に再現して描かれているのです。
それ以外のシーンですと、発進までのプロセスの中に、フィルムにはなったけど実際には使用されなかったシーンがあります。
それは、またこの次に書きましょう。

18,19ページ 航路図

 航路図
 何度も見慣れている航路図ですね。何度も!何度も!見ていますよね?
そう思って、サントラ盤LPレコードを開きました。あれ?違う。じゃぁ、LDの全話ボックス。違う。じゃぁ、パンフレットは?あれ、違う。そうです。これほど丁寧に航路図を見比べたことはありませんでしたが、是非とも、手持ちの本やパンフレットなどの資料を広げて航路図を見比べてください。
 まず、背景画が2種類あることに気づくと思います。銀河系やマゼラン星雲が違う物です。
 そして、イスカンダル星とガミラス星の位置がこまめに変わっていることに気づくと思います。銀河系に近かったり、遠かったり。そのほか、七色星団やバラン星の位置が……。
 何種類あるんでしょうね。
 で、結論として、この19ページの字体(セルに絵の具で書かれた文字)の航路図は、未だに掲載された書籍が発見されていません。もしも、発見された方はご連絡をお願い致します。

5月8日 追加
 今回、本書の「航路図」が掲載されている書籍を発見しました!
 1977年9月号「English Today」誌のP77から始まる
 「English on screen 宇宙戦艦ヤマト Space cruiser YAMATO」にて
 本書と同じ航路図が掲載(P80)されていることを発見致しました!

ついに発見!航路図!

ついに発見!航路図!


 この本は、コロムビアから発売されていた英語版のサントラを収録して教材としていました。
 対訳のページに航路図として掲載されているのが、本書の航路図です。

 ただし、本家のコロムビア版に掲載されている航路図には、宇宙は描かれていますが、文字が一切ありません。
 やはり日本語しかないのが意味をなさないのでしょうか。

16,17ページ ガミラス星と翼

 ガミラス星
 構成のイメージ的にはガミラス星を撃破して、イスカンダルに到着したヤマトです。
 しかし、このガミラス星は第4話の冒頭で使われた物です。まだ制作時間に余裕(?)があったためか、ロングで引いた絵にも、二重構造であることが判る描き込みがされていますね。フィルムになる前の鮮明なガミラス星が確認できるかとお思います。

 翼を広げるヤマト
 イスカンダル星を出航する際に安定翼を広げるヤマトの勇姿です。戦艦を正面から見たという構図がいいです。
 これは初期の劇場用に描き起こされたカットですから、スクリーンで見たときには、ちょっとザラザラした感じの絵だったと思います。私たちは、ヤマトのTVシリーズにせよ劇場版にせよ何度も見ていますから、このシーンは見慣れてしまっていますよね。テレビの何カット目か?とテレビシリーズを見返してもこのシーンはありませんでした。本当です。25話の最後も、26話の冒頭にもありません。テレビシリーズでは、あっけなくイスカンダルから離陸(?)しています。

14,15ページ 兵器開発部を視察

 兵器開発部を視察する二人。
 第21話「ドメル艦隊、決死の挑戦状!!」からのシーンですが、この絵の独特な色遣いもさることながら、兵器をいかにも開発中であるという見せ方が素晴らしいと思いませんか?この回の絵コンテ担当は安彦良和氏なんですね。ただ、このカットは、安彦氏の描かれたコンテ(すごい描き込みがなされている!)とはレイアウトが微妙に違います。作画監督をされた坂本三郎氏が変更したのかも知れませんが詳細は知る由もありません。
 独特な色合いが楽しめるのでセル画なしも掲載しました。この回の背景担当は、東条俊寿氏です。

13ページ 瞬間物資移送機

 瞬間物資移送機
 豪華本1050ページに同じ絵がありますが完成本体のみで、右側の組立中は写っていません。この絵は、横にカメラが移動したので横長の絵になっています。

11,12ページ 七色星団とデストロイヤー艦

 七色混成発光星域=通称七色星団の入り口ですね。
 当時、7色パンティーというのが流行っていたから名付けたというのは有名なエピソードですが、一つのパンティーに7色なんでしょうか?それとも7色のパンティーが一セットで売っていたということなのでしょうか?謎は深まるばかりです。
 この背景はTV版でも劇場版でも(同じフィルム)使われました。ヤマトが左側へ(つけPAN)通過するシーンと止めのヤマトが写っている2カ所ですね。この絵の下にはタップ穴(?)が描かれていますね。

 駆逐型デストロイヤー艦(GSA-3-a)
 豪華本によると「もっとも一般的で大量生産されている」タイプだそうです。でも、ドメル艦隊は配備していませんでしたね。
 一番気になるのが迷彩塗装です。確かに手描きでこれをやったら迷彩塗装部分は恐らく色トレスになったでしょうから担当者は死にますね。迷彩塗装が却下になったので、クィーン・エメラルダスでやり返した(?)と松本氏は語っているようです(wiki調べ)。
 この絵もかなり大きく描かれているのですが、なぜか中央にポツンとデストロイヤー艦が描かれているといった感じです。設定資料をそのまま写して描いたのではないかと推測するのですが、なぜ、背景をこれほど大きくしたのかはわかりません。宇宙を航行している様子を描きたかったのかも知れませんが。今回の企画は、絵の全体を見せることにありますが、この絵だけはデストロイヤー艦をアップにしました。
 姉妹品として「クルーザー型」も存在していますので、次回!

10ページ イスカンダル星とガミラス星

 イスカンダル星とガミラス星。
 実は、このボードを見つけたときに、ちょっとした驚きがあったのです。
 全く同じ絵がもう一枚あったからです。
 パーフェクトマニュアルを見ていただくとわかりますが、槻間氏と勝又氏の
両氏が同じように描かれているのですが(違いますね。勝又氏が同じように描かれた
のですね)、これが、またビックリしたことにコピー機でコピーしたようにウリ二つ
なんです。
 最初に発見したときは、どなたがどちらを描かれたのか判らずに悩みましたが、
紙の劣化具合と、イスカンダル星とガミラス星を取り巻く(電子?の)雲の形が
微妙に違うところから判断しました。

 そして、悩んだのが、実際の画面ではどの話数で使われたのか?が判らなかったことです。一応、テレビシリーズは目を通して、*話の*カットまで調べたかったのですが、似たような構図でそっくりな絵が何回か出てくるのですが、微妙に雲の形が違ったりしていて、結局は不明のままです。

ちなみに、以後、どこで使用されたかを探るために、テレビシリーズ、劇場版の全てを何度も何度も繰り返し見ることになったのです。
 そもそも、生粋のヤマトファンは、テレビシリーズにしても、映画にしても何度見ても飽きないので、このような捜し物を始めると余計なシーンも見てしまい、1日かかっても終わりません。
 特に解説書で複数カットで使用されている記述をみたら「あぁ、苦労して探したんだな」と思ってください。そして、そのシーンを見てください。本書が2度美味しくなる時間です。
 また、後述する001-036、001-055の2ページは、スクリーンとは違った見え方です。是非とも見比べてください。