50、51ページ デザリアム内部、水晶都市。

 特殊効果がなくても美しい蒼い都市の原画です。水晶都市とは甘美なネーミングですが、見た目とは裏腹に巨大ミサイルがザクザク格納されていました。破壊力は抜群でしたが誘導ミサイルでなかったのが唯一の欠点でしょうか(誘導ミサイルだったけど、近すぎて外れた?)。
 実は、印刷という作業に回すと青が再現されづらいというのが業界の常としてあります。青が沈んでしまうのです。こんなに青ばかりの絵をどうすればいいのか、もともと特殊効果があって見栄えのしていた絵ですから、印刷に回して原画の青が損なわれたらと悩みました。
 印刷所に発注する前に、全てのページをデータ化して、自身で出力し本と同じ体裁に(1枚1枚切って糊付けして)組み立てて、試作品を作りました(配置が適正か、構成バランスが良いか?を判断するためです。後日、この手作りの1冊は色々なところに旅に出ることになります)。この2ページを開いてみて「問題なし」という結論を出しました。それは、色の再現性もさることながら、ここまでデザリアムの外部ばかりが並んでいたので、バーン!と内部へ一気に入り込むことが出来たからです。
 次のページにどうしても入れたかった絵がありましたが、ページの配置の都合上、見送りました。残念無念。